【下部内視鏡】
(大腸カメラ)
大腸の検査には、バリウム検査と内視鏡(大腸カメラ)検査の2種類があります。
バリウム検査はバリウムにより腸の壁の凸凹を見て、病気を発見する方法です。
腸内に付着した小さな便とポリープの区別がつかなかったり、小さな病変を発見することが難しいことがあります。
また、バリウムが腸管内に固まって停滞してしまうことにより合併症を引き起こす可能性があります。
内視鏡検査は、細いチューブを肛門から挿入し、腸の中を直接観察する検査です。
直接見ることができるので、より小さな病変を見つけることができます。
病変の一部を採取して、組織学的検査を行うことも可能です。
曲がりくねった腸の中に1本のチューブを入れるので、曲がり角などで痛みを伴うことがあります。
※ 当院では、苦痛を軽減させるため、積極的に鎮静剤を使用しています。
(検査後30分〜1時間ほど休憩して頂く必要があります。また、鎮静剤をご希望の方は、車やバイク、自転車等の乗り物には乗らず、公共交通機関などでお越しください)
※ 各種モニターにより患者様の状態を把握しながら安全に検査を行います。
※ 二酸化炭素の使用
大腸内視鏡検査では腸内を直接観察するために、空気を送気し腸管を膨らませる必要があります。当院では空気ではなく炭酸ガスにより腸を膨らませます。炭酸ガスは空気よりも200倍体内に吸収されるスピードが速いため、患者様がおなかの張りを減らし、苦痛を大幅に軽減することができます。
<検査の流れ>
・外来を受診していただいて、検査の予約をします
・検査前日:
腸の中に食べ物が残っていると十分な観察ができないため、夕食は消化の良いものを、なるべく早い時間(午後9時まで)に食べてください。
果物、野菜、海藻類、きのこ類、玄米、雑穀類、こんにゃく、ゴマ・豆類などは避けてください。
また、飲み物では牛乳などの乳製品飲料、100%ジュース、アルコールは避けてください
寝る前に下剤(センノシド)を服用します。
(便秘傾向の人は2日間服用していただきます)
・検査当日:
検査が終わるまでは、お食事は避けてください。
水分はとっていただいて構いません。
(お茶、スポーツドリンク、透明なリンゴジュース 等、透明な色の炭酸飲料、水)
大腸の中をきれいにする下剤を飲んでいただきます。
下記のような症状がおこった場合、便が透明にならない場合には、我慢せず、直ちに病院へお電話ください。
気分が悪い
吐き気がする
吐いた
お腹が痛い
顔が青ざめる
息苦しい
寒気がする
顔がむくむ
めまいがする
じんましんが出る
便が透明にならない
※ 鎮静剤をご希望される方は、車やバイク、自転車等の乗り物には乗らず、公共交通機関などでお越しください
※ 糖尿病薬の内服やインスリンの注射はしないでください。
※ 体を締め付けない服装でご来院してください
※ 状況により、胃腸の動きを弱める薬を注射することがあります。
この薬により、動悸がしたり、目の焦点が合いづらくなることがあります。
※ 組織検査を行った方は、検査後2時間以上はお食事を控えてください。
飲酒は3~7日間控えてください。
お風呂は湯船を避け、シャワー程度にしてください。
激しい運動は避けてください。
※ ポリープがあった場合
ポリープの大きさ・形・基礎疾患の有無から、安全に処置できると判断した場合は、(希望により)その場で切除します。
ポリープの切除後は、食事・運動の制限や遠方の移動制限がありますのでご注意ください。
術後の出血などの危険性が高いと判断した場合は、連携医療機関をご紹介します。
切除当日は、アルコールは禁止、入浴はシャワーのみで湯船は避けてください。
切除後1~2週間は下記のことが禁止になります。
・腹圧のかかる作業・運動
・遠出・旅行・出張など(特に海外は2週間は避けてください)
・長時間の運転